神戸市感染症情報

<特集> C型肝炎

神戸市における感染症の動向 (平成175~8週)

83 No. 77

平成173月発行

神戸市感染症情報対策委員会

事務局神戸市保健福祉局健康部予防衛生課

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<特集> C型肝炎


C型肝炎は,C型肝炎ウイルス(HCV)により,肝細胞が障害を受ける疾患である。HCVは,フラビウイルス科ヘパシウイルス属に分類され,約9.5kb1本鎖RNAを持つ。いくつかの遺伝子型があり,現在はgenotype-1a1b2a2b3a3b45a6aに分類され,病原性や薬剤感受性などに違いがある。

HCVに感染すると,約70%のヒトがHCVキャリアとなり,またその約70%が慢性肝炎になる。慢性肝炎になると,10年単位で病気が進行し,肝硬変や肝臓がんになることもある。C型慢性肝炎になった人の死因の約30%が肝臓がんであることを考えれば,放置できない疾患である。治療は,インターフェロンとリバビリンの併用が主流である。

C型肝炎は,主に血液を介して感染する。その病原体であるHCVは,1989年にアメリカのカイロン社によって発見され,1992年には,高感度の抗体検査がされるようになった。その結果,輸血による感染は激減した。しかし,それ以前に輸血等の治療を受けたことのあるヒトは,注意が必要である。

また,フィブリノゲン製剤によってもHCVに感染した例が報告されている。フィブリノゲン製剤は,たくさんのヒトの血液を原料として製造していたため,多くのロットにHCVが混入したと考えられる。フィブリノゲン製剤は,かつては大量出血時の止血などの目的で,多くの医療機関で使用されていた。1994年以前に,妊娠中または出産時に大量の出血をしたヒト,大量に出血するような手術を受けたヒトなどに,この製剤を使用した場合がある。

200412月に,厚生労働省はフィブリノゲン製剤を使用していた医療機関を公表した。これを受けて,神戸市においても多くの相談や検査の依頼が各区役所や保健所に寄せられ,相談件数は3,000を超えた。神戸市環境保健研究所微生物部で検査を実施してきたが,陽性率は0.95%であった。

神戸市環境保健研究所企画情報部

飯島 義雄

 

<情報> 神戸市における感染症の動向(20052月・第58

ウイルス感染

ノロウイルスによる集団感染が,疑いを含め6件起こっている。

インフルエンザが第6週以降急増し,第7週には定点当たり報告数40.1と警報レベルを超え,第8週の50.9をピークに,第9週以降は減少に転じた。ウイルス分離では68.9%がB型で,他はAH3型である。

細菌感染

サルモネラO9群,カンピロバクターが数例報告されている。