1 日 目
「FAXを送られること」を希望しないという意思表示ではないと思われます。利用者のケアマネジャーとして担当していること及び、実施しているケアの内容を積極的に伝えることは、以後の連携に役立つと思います。FAXであれば、一読するわずかの手間だけです。迷惑になると考えるより、まずFAXを送付し、連携の姿勢を示してください。
医師会としては、対応についての統一はしていません。連携の必要性は医師会として、会員に説明しています。
大変難しい問題です。リハビリテーションは当然やらないよりはやった方がADLの縮小を少しは遅らせることができるはずです。しかし、進行そのものを止められるわけではありません。何とか、本人のやる気が出るように、年齢やその人の能力にあわせ、身近な目標を作り、毎日できそうな運動を工夫する努力は必要でしょうが、最終的には本人の意欲次第です。「1リットルの涙」の著者も脊髄小脳変性症であったことはご存じでしょう。そうしたことができるのはごく一部の人で、誰にでもできることではありません。どうにもならないと思われることも多いと思いますが、その時は状態に合わせ見守っていくしかありません。
大きな病院では、内科の中で神経内科を持つところも増加しています。病院の受付に問い合わせれば、診療日や診療時間を教えてもらえます。
神戸大学医学部附属病院、市立中央病院、西市民病院、神戸赤十字病院、有馬温泉病院、リハビリテーション中央病院、神鋼病院、甲南病院、神戸共同病院などなど
個人の開業医では東灘区:日山クリニック、灘区:高塚クリニック、田中医院、村山医院、中央区:田渕クリニック、兵庫区:よしかわ内科・神経内科クリニックが兵庫県脳神経外科・神経内科診療所医会に加入している神経内科専門医ですが、その他にもあります。しかし、これらの医院では、大病院とは違いMRIやSPECT・脳波などの検査はできないために、詳しい検査が必要な時は病院に紹介されることもあります。
うつ状態では、患者の考えは先に進まず、一見すると知能が低下しているように見えるので、これをうつ病性仮性認知症と呼びます。なぜこういう名前かというと、本物の認知症との鑑別がしばしば困難だからです。しかも、本症だけでなく、アルツハイマー病の初期にも抑うつ気分がみられるので、経過を観察しないと、正確な診断にたどりつけない場合もまれではありません。
一般的にいうと、うつ状態の場合には、患者に質問しても小声でやっと一言言えるだけであり、決断の遅れを反映して、返事がかえってくるまで1分以上かかることもあります。その返事の内容は微小妄想に支配され、「頭がぼけたので、よくわからない」などと自己の能力低下が強調されます。この点は、アルツハイマー病患者が自己の能力低下を指摘されると、怒り出したり、質問の内容をはぐらかすことと対照的です。
以上から、うつ状態でもの忘れがある場合、認知症とうつ病性仮性認知症の両方を疑い、専門医に鑑別診断をお願いした方がいいでしょう。
医学知識研修会において、
@宮永和夫「事例で学ぶ痴呆老人の行動障害へのアプローチ」医薬ジャーナル社
A朝田隆訳「痴呆症のすべてに答える」医学書院
B吉川武彦「事例にみるボケの介護学」新企画出版社
C宇野正威『「物忘れ」の処方箋』生活人新書を紹介しましたので、こちらを参考にしてください。残念ながらケアマネ向けの認知症の本はまだまだ少ないというのが現状であり、一冊で全てを網羅している本も殆どありません。複数の本を読んで、体系的に理解した方がよいでしょう。他に手頃な本としては、
D斉藤正彦『親の「ぼけ」に気づいたら』文春新書
E日本老年精神医学会「アルツハイマー型痴呆の診断治療マニュアル」ワールドプランニング(ビデオ有り)
F国際老年精神医学会「痴呆の行動と心理症状」アルタ出版
などがあります。
認知症の人に睡眠薬を与えるかどうかを決めるには慎重な配慮が必要です。睡眠薬のような鎮静剤は、認知症症状を悪化させる可能性があります。睡眠剤は歩行を不安定にすることもあり、その結果転倒の危険も増します。
しかし、場合によっては、睡眠剤や精神安定剤の使用も必要です。
介護負担が限界のようでしたら、しばらくの間睡眠薬を使いたいと専門医に相談してみてください。
2 日 目
嚥下は口腔期、咽頭期、食道期に分かれますが、食道に病気があると食堂期が障害されます。原因疾患には食道がん、逆流性食道炎、食道ウェブ(粘膜の突出)などがありますが、この方の場合『アカラシア』という病気と考えられます。すなわち、食道下端の弛緩不全と食道の異常拡張をきたす疾患です。注意点として、食事はやわらかいものをゆっくり食べる、就寝時はやや上体を高くする、特に就寝数時間前は逆流防止のため食事をとらないようにする等が挙げられますが、病気の程度により対応も異なりますので担当医にご相談ください。
「嚥下障害」の治療は基本的に耳鼻咽喉科が行います。神経内科は、嚥下障害をみるというよりは脳梗塞や神経筋疾患など嚥下障害の原因となる疾患の診断・治療全般に関わります。又、歯科の担当領域は口腔内に限られ、嚥下障害には直接関わりません。ただ、義歯の調整など咀嚼障害があって嚥下に影響を及ぼしている場合や口腔ケアは歯科が関わります。

動脈硬化とは、部分的に動脈の壁が厚くなったり、硬くなったりして、動脈の弾性が低下した状態をいい、その中でも粥状硬化とは、図の如く、脂肪をため込んだ泡沫細胞が内膜に増加し、内膜が肥厚した状態をいいます。さらに悪化すると、内膜が障害され、動脈内腔に隆起した病変(プラーク)を形成してきます。これは、動脈内腔を狭窄したり、血栓を形成し動脈を閉塞したりします。好発部位としては、大動脈、腎動脈、冠動脈、脳底部動脈、頚動脈、四肢の動脈などがあります。
受動喫煙によっても、COPD等にかかりやすいです。
COPDはタバコ喫煙者だけでなく、その周りにいる人、受動喫煙者にも影響があります。何故かといいますと、タバコは有害物質200種類以上、発癌物質は60種類以上で、毒の缶詰みたいな物です。吸っているタバコの先から出ている煙を副流煙といいますが、これは吸い込む煙の3倍ほどのニコチン、タール、一酸化炭素を含んでおり、その側にいる人は当然吸い込んでいます。したがって、COPDになるだけでなく、その受動喫煙による影響で、皮膚がしわだらけになったり、60歳までに死ぬ確率が高くなってしまいます。
タバコを吸う人は、回りの人の命を脅かしているのです。
関節リウマチの自然経過に関しては、さまざまなタイプがあり、急速に関節の破壊が進行してしまうタイプから、症状が完全に消失して何の後遺症も治療も要さなくなるものまでさまざまです。
急速に関節の破壊の進行するものは、かつては寝たきりになってしまうものが多く見られましたが、薬物療法の進歩と人工関節などの手術療法の進歩でかなり予後は改善されています。
膝のサポーターには保温用のもの、関節の支持性を高めるためのものなどいろいろな種類があります。
一般的に、変形性膝関節症などの慢性的な関節疾患の場合、温熱療法は有効な治療法ですし、暖めてやればかなり症状は改善されます。このような方には、保温用のサポーターが有効です。また関節の破壊が進行し、関節の動揺性が強いものでは、支柱つきのサポーターを利用したり、筋力の低下しているものには膝の支持性を高めてやるようなサポーターを用いたりします。関節の状態によりさまざまな種類のサポーターが使われますし、長所短所がありますので、主治医の先生と相談してみてください。
神経ブロックは神経を破壊して除痛を図るもの、局所麻酔剤を使用して疼痛の悪循環を断ち切るもの、ステロイドホルモン等の薬剤を利用して神経の炎症を抑えてやるものなどさまざまな種類があり、それぞれの適用が考えられます。効果がどれくらいあるかは、原疾患の種類と程度により、一概には言えないと思います。主治医の先生と相談してみられたらいかがでしょうか。
脊柱管狭窄症の場合、歩行時痛はあるが安静時痛は無く、また安静時には筋力低下などの神経所見も軽い方が多いです。このような方の場合、周辺からは症状は軽く見られがちですが、本人にとって見れば痛みが耐えがたく、とても歩けない方も多くおられます。薬物療法、装具療法、リハビリ、手術療法などの組み合わせで治療をしてゆくことになりますので、主治医の先生と相談してみてください。
関節リウマチの場合、それぞれのケースでさまざまな自然経過をたどります。かつて関節炎症状が持続し、関節の破壊が進行したものの、現在は関節リウマチの活動性は軽快し、抗リウマチ剤などの必要が無くなる場合もしばしば見られます。こんな場合は抗リウマチ薬の副作用と関節炎の再燃の可能性を考え合わせて、特に高齢者の場合は薬物療法を中止して経過観察を続ける場合もよくあります。薬剤の必要性に関して、主治医の先生と相談してみてください。
3 日 目
柔道整復師、鍼灸師の行っているリハビリなるものが理解できませんので、お答えがむずかしいのですが、現在、介護保険の中で、訪問リハとして認められているのは医師、看護師の他、PT、OTだけです。施設リハであれば介護福祉士等の参加もあるとは思いますが、施設基準として必要なのはPT、OTのみで、柔道整復師、鍼灸師はそれにあたりません。
パワーリハビリとは筋力を強化することで活動性を高め、寝たきりを防ぐというものと理解しています。
たとえば、廃用性の筋力低下(不必要な安静)等がある場合は効果的と思いますが、麻痺や痛み等があれば慎重にならざるを得ません。認知症に対しては、不活動から生じる二次的な症状には適応かもしれませんが、どの人にも合うとは思いません。
本来なら1人の利用者にPTとOTそれぞれ対応すべきものと考えますが、マンパワーの少ない現在、どちらか1人で対応せざるを得ません。したがって、現に困っている内容がどのようなものであっても一般的には対応していると思います。
パワーリハという言葉が独り歩きしている感がありますが、パワーリハとはある医療メーカーの商品に関する名称で「筋力強化を中心にしたリハ」という意味と思われます。マシンを使用してもしなくても筋力を中心にアプローチするなら、それはいわゆるパワーリハと言っていいのではないでしょうか。麻痺や痛み等、他に問題がなく、適応や禁忌を十分理解できるメンタリティーがあるのであれパワーリハ、それ以外であればそうでないリハになると思います。
点眼の目的は眼圧を下降させる事です。適正眼圧は各個人により値はまちまちで、例えば「15」という眼圧でAさんには適正(点眼必要なし)でも、Bさんにとっては視野や視神経の障害を進行させてしまうので点眼が必要になる場合があります。
点眼をしない状態で適正眼圧を保てていれば点眼は不要です。下降させる必要があれば、継続して、あるいは増量したり種類を変えて点眼を行います。
いずれの薬も進行を予防させる効果が期待できますが、点眼により混濁を改善させ、視力を向上させることはできません。
しないよりはした方が進行を遅らせる可能性がより高いくらいの認識です。
現在のところ神戸市内では、神戸大学附属病院と神戸市立中央市民病院の2施設のみです。
治療を行うのは、日本PDT(光線力学療法)研究会が定めた資格を持つ認定医に限られています。
水晶体の混濁のみが視力低下の原因でしたら、白内障手術を行い、濁った水晶体を眼内レンズに換えればよく見えるようになります。
眼底の網膜や視神経など、それ以外の部分の障害を合併していれば、水晶体を取り換えても見えるようにならず、手術によりかえって見えにくくなる場合もあります。手術前に白内障以外の病気がないか、十分に精査しておく必要があります。また、手術中に角膜を傷めたり細菌の感染が起こると、手術が成功しても視力が見えにくくなる恐れがあります。
視野欠損の原因によると思われます。先天性の視神経や網脈絡膜の欠損が原因の場合は進行するものではなく、治療も必要ありません。
眼底に異常がない場合は、視神経が大脳の後頭葉へ視覚の情報を伝えるみちすじの後ろの方(後頭葉近辺)で脳梗塞や脳腫瘍などが起きている可能性がありますので、精査が必要です。
白内障、緑内障の「なりやすさ」はある程度、遺伝的な素因が左右します。
後天的なものとしては、白内障の場合は血糖やコレステロールが高い場合に進行しやすいので、内科的な検診も受け、適正な血糖・コレステロール値を維持することが大切です。
緑内障は定期的に(1〜2年に1度は)眼科や人間ドックで視神経乳頭の観察を受け、視神経乳頭陥凹、拡大があれば、早期に発見することが大切です。
眼圧の上下よりむしろ視神経乳頭の障害の方が重要で、眼圧が正常でも視神経乳頭の障害が進行する事もあります。パソコンとの因果関係は特にありません。
排便自体は特に疾病上の問題がなければ、必ずしも毎日なくても問題ありません。
歩行などの運動療法、繊維質を多く含む食品をとるような食生活の改善、排便習慣の是正などによる排便リズムの回復をめざすことを第一に考えて下さい。
それでも改善が困難な場合には
(1)酸化マグネシウムをベースにして、便自体に水分を保持させ柔らかくさせる(排便しやすい状態にする)
(2)それでも排便がない場合には大腸刺激薬を追加する
というのが一般的です。この方の場合には
(1)酸化マグネシウムを一定量(急激な下痢をおこさない程度)毎日服用
(2)排便がない場合には、ラキソベロン液を少なめから寝る前に服用
(3)翌日に排便なければ、ラキソベロン液を徐々に増量する
基本的な考え方として、一度に大量に服用させない方がよいでしょう。
4 日 目
全てをクリアする病院は無いと思います。どの部分かでスタッフが無理をすることになると思います。
結核に関しては疑いで入院しても、排菌していないことが判明すれば入院の必要はなくなるはずです。積極的に排菌の有無を検索する必要があると思います。
もし排菌しておれば当然結核病棟のある病院に入院ということになりますが、総合病院でも結核病棟専用の透析スタッフはいないと思います。一台借りてきて何人かで時間を無駄に?しながらと言うことになるでしょう。
認知症がひどい場合はどうなるか分かりかねますが、透析を行なうこと自体無理ではないのでしょうか。
答えにならなくて申し訳有りませんが、つまる所相手にそのような無理を聞いてもらえるよう主治医に誠意をもって頼んでもらうことでしょう。
問題の調査結果は以下のようです。
冬場の一ヶ月の風邪発症率は、うがいをしなかった人26%、イソジンうがい24%、水うがい17%ということでイソジンうがいのグループはうがいをしなかったグループとほぼ同等という結果になっています。
確かにうがいというものはたかだか咽頭、喉頭の一部辺りまでしか行き渡らないので所謂風邪の感染の場である、末梢の気道までは効果がないものと考えて良いと思います。
又、ヨード剤の細胞に対する障害も、薄めているからといって無ではありません。
更にイソジンうがいにより口腔内の常在菌が消滅するのも感染に悪い影響があると言われています。
水でうがいするのが良い結果を示しているのは口腔内の乾燥を防ぐことによる感染防御に一役買っているのかも知れません。
勿論イソジンの場合も水分ですから同様とは思われますが。
穿った見方をすると、水でうがいをしたグループは水だけなので頻回にうがいをしたのかも知れません。(そこまでは詳しくこの調査を存じませんので)
一般的に見て外から帰宅した際は雑菌も多いはずですから、イソジンでうがいをするのが良いと考えます。室内に於いては、のどを潤すという意味でも水でうがいをすれば良いのではないかと思います。
治療時期により結果は異なります。
昭和26年の結核予防法制定以前では入院しても外科治療か安静治療が一般的で、殺菌という意味ではあまり期待は出来ません。従って静菌状態の菌が残っているという訳で入院治療を受けたとは言え殆ど自然に治った群と変わりはありません。
それ以後特に昭和40年代にRFPが治療薬に加わってからは随分と様子が変わりました。RFPを使用した場合治療終了後の再排菌が著しく少ないのです。
因みにRFP、PZAは結核菌に対して殺菌的に作用しますがINHは殺菌的、静菌的に作用します。SM、PAS、EBは静菌的にしか作用しません。
特に副作用などが無くRFPを含む標準的な治療を受けた場合、高齢になっても再燃というものはかなり少ないと考えて良いと思います。
義歯の大きさがわかりませんが、
1.起動閉塞の可能性がある場合は、本人の意識がはっきりしている時、しっかりと訴えができる場合は装着していても良いと思います。舌根部に義歯を落としこんだ症例はあります。
2.口腔の機能維持を考えると、装着していることは廃用症候群にならないためにもよいことですが、
いずれにしても歯科医師、歯科衛生士に義歯及び口腔の状態を確認して、本人家族の考えを聞くことが良いと思います。