1 日 目
主治医が大病院の勤務医である場合は、外来、病棟、その他院内業務などで、居場所が特定しにくく、連絡が取りにくいことはよく有ります。最近では地域医療連携が重要視され、大病院には「地域医療連携室」などの名称の地域医療連携の窓口が開設されています。この窓口に先ず連絡をとり、用件を伝え、その後の指示に従うのが良いと思います。
この問題での医師に対して指導はできません。ただし、説得や再考をお願いすることは可能と思います。主治医なのに「意見書を書かない」、「連携をとるつもりはない」と言われた理由は何故なのでしょうか。その理由も明らかにして、その地区医師会の介護保険担当の理事に相談してみてください。
介護の手間や提供される適切なサービスなどを総合的に考え、検討するためには、主治医意見書は、申請者(利用者)のことを総合的に理解している、かかりつけの主治医が記載することが理想です。高齢者は複数の疾病を有していることが一般的ですので、その場合、どの診療科の医師がかかりつけの主治医として主治医意見書を記載したら良いかということが問題となります。
ご質問にある「適切な科」が、「総合的に理解しているかかりつけの主治医の診療科」であると考えて回答します。(専門科の)主治医から紹介してもらうことは可能です。ただし、申請者(利用者)が求めている介護がどのようなものなのか、希望する介護の認定を受ける為に他の診療科の情報が欲しいことなどを、患者である申請者と主治医との間の信頼関係を損なわないために事前に、(専門科の)主治医に申請者本人、家族やケアマネジャーが説明するのが良いと思います。
パーキンソンの典型例としては、やせが見られます。これは脳内における食欲に関係する神経系との関係と考えられていますので、食事を普通に取っていてもやせの状態は変わらないことが多いです。ただ、進行したパーキンソン病の方は栄養不良になることが多いので、バランスの取れた食事をきちんと摂取できるように工夫をすることが大切です。なおパーキンソン病の治療の1つとして低たんぱく食がありますが、日本のお年寄りに関しては高たんぱく食ということは少ないので、考えないほうが良いと思います。
現在は、専門の施設で、しかも発症3時間以内に使うことが厳格に決められています。それを越えて使用した場合に脳出血が起きる可能性が非常に高くなるためです。病院でも、検査で適応のある脳梗塞であることを診断して薬を投与するのに約1時間かかります。このため、約2時間以内に専門の病院に行く必要がありますし、寝ていて発症時間がわからない場合は使うことはできません。現在は、脳梗塞が疑われた場合、「かかりつけ医を呼ぶのではなく、かかりつけ医と相談して救急車を呼ぶことを考えろ」となります。
医師会か日本老年精神医学会に問い合わせて認知症専門医を紹介してもらいましょう。いずれもホームページがあるので検索可能です。専門医は精神科医が多いです。
うつ病と認知症との区別はしばしば難しいのです。いずれも自発性の低下や意欲の減退、覚えこむことが難しいなどの共通の症状がみられるからです。認知症とうつ病をすぐに鑑別できないとき、経過をみることが必要になります。認知症では症状が進行・悪化していく場合がほとんどです。認知症かうつ病かの区別ができないとき、まず治療可能なうつ病をターゲットに治療を行うようにしています。
「物忘れがあるから病院で診てもらいましょう」と勧めるのではなく、「一度健康診断をしましょう」「高齢になったから脳の検査を一度しておいたほうがよいでしょう」などと説明してから、認知症の診療を行っている近隣の医療機関を紹介するのがよいと思われます。それでも受診を拒否する患者さんに対して、医療機関を無理に受診させるのではなく、介護に重点を置いた柔軟な対応をすることも選択肢のひとつだと思います。
脳萎縮の程度から認知症の有無を判断することはできません。つまりアルツハイマー病イコール脳萎縮ではないのです。CTをなぜ施行するのかというと、認知症の原因となる目で見える疾患、たとえば脳梗塞や脳出血あるいは脳腫瘍などの病気を除外するために行うのです。CTだけで認知症があるかないかを診断することはできないのです。物忘れが心配でしたら認知機能検査など認知症診断に役立つ検査を行っている医療機関を受けたほうがよいと思います。
認知症と脳卒中の失語症に大きな違いはありません。症状が進行すると、言われたことを理解できない、言いたいことをうまく言えないなど言葉の障害が出てくるのです。この言葉の障害を失語症といいますが、そのため、人の話が理解できず、勘違いが多くなっているのです。脳の病気になったことで、言葉を司る脳の部位に障害が起きているのです。
失語症がみられる場合、一言ずつゆっくりした口調でわかりやすく話しかけるようにしてください。まず、一つのことをわかりやすく伝えてください。一つ一つわかりやすく、ゆっくり話かけることが必要になってきます。
2 日 目
SpO2の正常値は、動脈血酸素分圧(PaO2)とSpO2の相関から、SpO2が60Torrで約90%、80Torrで約95%であり、この範囲外では大まかな値となってしまう。PaO2の正常値は年齢などで変化するが、SpO2の感受性はそれに正確には対応できない。また一般に70〜100%の範囲で精度は約5%(±2SD)である。 パルスオキシメータは、動脈血液中のヘモグロビンの何パーセントが酸素と結合しているかを、指の動脈の血の色によって測定する経皮的酸素飽和度計(パルスオキシメーター)です。酸素飽和度は95〜97%以上で正常値と判断し、SpO2と表現します。下記に、SpO2とPaO2との換算表を掲載します。
| SpO2 | PaO2 |
| 99 | 151 |
| 98 | 114 |
| 97 | 93 |
| 96 | 82 |
| 95 | 74 |
| 94 | 69 |
| 93 | 66 |
| 92 | 62 |
| 91 | 60 |
| 90 | 57 |
| mmHg | % |
CO2ナルコーシス(Carbon dioxide narcosis)とは、
高炭酸ガス血症により意識障害を伴い、中枢神経症状を伴う病態を指します。肺のガス交換不全により炭酸ガスが蓄積すると、高炭酸血症を来たします。すると、CO2の血管拡張作用(頭蓋内圧亢進作用)によって頭痛が生じるとともに、中枢神経抑制作用を来たし、同時に呼吸中枢も抑制されるのでますますCO2が蓄積するという悪循環に陥る状態です。
その原因は、最も多いのは、肺気腫、気管支喘息など肺に気質的疾患がある場合です。その他に、神経筋疾患や胸郭変形などがあります。増悪する誘因としては、呼吸器感染症、うっ血性心不全、手術侵襲、気胸などがあります。そのほか、呼吸抑制を来たす、体位や薬剤の投与も考慮する必要があります。臨床上でもっとも注意しなければならない点は、慢性の呼吸不全に対して不用意に高濃度O2を投与すると、本症を誘発することです。通常は、呼吸中枢は炭酸ガス濃度で呼吸の管理をしています。しかし慢性呼吸不全では、呼吸中枢は高濃度のCO2に馴れてしまい、呼吸中枢を刺激するのは、O2の不足(PaO2の低下)のみになります。したがって、突然体内に過剰のO2が入ってくると、その刺激作用が奪われてしまい、呼吸抑制が生じます。そして、悪循環から、CO2ナルコーシスに陥ってしまいます。
症状として、高炭酸血症では頭痛、振戦、痙攣、傾眠がおこります。頭痛、振戦は早期症状として重要ですが、頭痛は低酸素血症や高炭酸ガス血症による脳血流増加から生じる脳圧亢進によるものと考えられています。
診断には動脈血ガス分析が必須で、通常PaCO2>80Torr、pH<7.30ではCO2ナルコーシスを合併している可能性が高い。しかし、全身状態によっては、低くても症状の出る場合や、高くても意識障害が出ない場合があるので、観察による意識レベルの異常の発見が必要です。
治療方針には、低濃度・低流量酸素投与が必要です。慢性呼吸不全患者では、最初から、高濃度の酸素を投与するときは、注意が必要で、ベンチュリー・マスクで24〜28%O2を吸入、もしくは鼻カニューラでO2を0.5〜1.0L/分で吸入します。目標のPaO2は50〜60Torr、パルスオキシメータでSpO2を90%を目標とし、意識状態を頻回に確認しながら、PaCO2を測定するのも重要です。一旦、CO2ナルコーシスに陥ったときは、人工呼吸による管理が必要になります。
誘因として、気道感染、肺性心、心不全、気道閉塞などがあり、予防には、環境の適温と保湿が必要です。安静時の体位や、喀痰の吸引、体位ドレナージが必要な場合があります。
研修会でも使用した「DVD版 嚥下障害増補版」(医歯薬出版)がDVDの画像、音声と解説書があり、大変わかりやすいと思います。
意識レベル低下時の嚥下訓練は、慎重さが求められます。
間接的訓練が中心となりますが、VFなどで嚥下障害の程度、原因をよく把握し、可能であれば早期の直接的訓練の開始も必要ですが、管を挿入したままの状態では(特に意識レベル低下時では)実際、食物の嚥下は困難かと思います。可能なら、間欠的経管栄養(管挿入自体が訓練)と嚥下反射促通手技などを組み合わせて始めるのがよいと思います。
厳密に言えば医療行為になるかもしれませんが、この程度であれば、医療従事者でなくても許されるかと思います。
但し、鋭利なもので刺激するのは危険ですので、絶対にやらないで、軽く刺激するようにすればよいと思います。
70°位でも大丈夫です。嚥下障害があるなら、頸部の角度に注意が必要です。(前屈、あご引き位etc)但し、自力摂取をやりやすくするには、90°に近い姿勢が望ましいと思います。
関節リウマチの方で、下肢の関節に罹患している方は、関節に負担のかからない生活が重要になります。特に人工関節の手術を受けられた方は、人工関節の磨耗、緩みを防ぐため長時間の歩行を避けることが望ましいということになります。
関節リウマチの運動療法で述べましたように、一般的に運動中は少し疲れるが、その後短時間のうちに疲れが取れる、あるいは翌日まで疲れを残さない程度の運動はむしろ推奨されます。ただしこれは一般論で、関節の炎症や破壊の程度、人工関節の種類や状態で大きく左右されます。主治医の先生と相談してみてください。
リウマチの専門医は、日本リウマチ財団や日本リウマチ学会などで登録されている医師と考えられます。お渡ししました資料の、リウマチノートの30ページに連絡先が載っておりますので、連絡されてはいかがでしょうか。
膝歩きの意味がよくわかりません。膝立ちで歩いておられるということでしょうか? 膝のどの部分に痛みがあるのでしょうか?
膝にはさまざまな痛みが起こりえます。関節内の痛みなのか、あるいは関節外の痛みなのか。骨には変化が無いということですが、関節の可動域には問題は無いのでしょうか。脛骨結節部の皮膚の状態、軟部組織の状態はいかがでしょうか。主治医の先生と相談してみてください。
3 日 目
現在患肢温存術が主流で、切断例は減少しています。医療保険の中でも切断症例を担当するセラピスト自体、特定の施設に限定されていますので、若いセラピストの中では切断例を担当したことのない人がほとんどではないでしょうか。もちろん全てのセラピスト(特に理学療法士)なら、誰でも養成校で学んでいますので、全くできないということはありませんが、本義足ができたからといって、その後の訓練(歩行訓練、義足着脱訓練、ADL訓練等)もある程度、その施設で行ってもらわないと、恐らく介護保険の中で勤務するセラピストにとってかなり不得意な分野になると思います。
今後、このような状況が改善するのかといえば、一層難しくなる方向に進むのではないかと思います。
炎症時に
「先天性網膜分離症」のことでしょうか?病変が網膜の端のほうでしたら、視力に影響なく悪化することはありません。中心部分にある場合は、視力が出にくい状態になりますが、急に悪化することはありません。以前は治療の方法がないと言われていましたが、現在は、硝子体手術やガスの注入などにより、治療をすることが可能になっています。
点眼による麻酔(一部の眼科では注射による麻酔)を行いますので、痛みはありません。手術時間は10〜20分間とかなり短い時間で行えます。
特にどの水がだめということはありませんが、ミネラルを多く含むものは避けた方が良いと思います。(ミネラルと結合して吸収が悪くなる場合があります)ヨーロッパ産などに多くみられるので、できればそれは避けたほうが無難でしょう。
問題点としては大きく二つあるように思います。
@何時の分、またはどのくらい服用忘れがあるのか・・・現状把握
Aきちんと服用して頂く方法とは何か
ひとつのやり方として<一包化>及び日付印字→服薬カレンダーに貼っていく・・という方法があります。次に、その結果をみて一日一回なら服用できそうであれば医師と相談の上、服薬回数の少ない剤型(1日3回毎食後の薬→1日1回でもよい長時間作用型の薬)への変更を検討して頂く事も可能でしょう。但し、薬の種類(薬効)によってはそれも難しいことがありますが、まずは現状を医師に正確に伝えることが重要だと思います。
行う内容に大きな差はありません。その患者さんが介護保険の適応を受けていらっしゃる場合には介護保険の適応となります。(介護保険優先)ただし、このサービスは介護保険の枠外のサービスとなります。具体的な単位数は月の内初回が500単位、2回目以降が300単位で癌の末期を除き月に4回までの請求となります。一部負担金も介護保険サービスと同じ1割負担です。
4 日 目
ぜひ勧めてください。お一人で悩んでいるかも知れません。声をかけてあげてください。
導尿が必要な方で、導尿しないで済む方法はわかりません。又、毎日家族が導尿し、測定しておられる方の夜間の介護負担を軽減できる方法もよく判りません。その時のケースにおると思われ、主治医と相談するなり、泌尿器科の専門医の受診を勧められてもよいかと思われます。
状態を見ていないので、返答に困りますが、QOLを向上させるのであれば皮膚科医に相談されるのも一つの方法だと思います。
ただ、内科の先生でも経験の豊富な先生のようにも思います。皮膚科医を紹介することで、主治医と摩擦を起こさないようにしてください。
十分に患者さんの気持ちを汲んで対応してください。
味覚障害の原因としては、薬剤性、感冒後、腎不全や肝不全などの全身疾患、口腔乾燥、心因性、加齢のほか、原因が特定されない特発性があります。本当に味覚障害があるのか診断するには、甘い、しょっぱい、苦い、酸っぱいなどの味覚検査が必要なので、耳鼻科へ受診してください。ただ、原因は亜鉛欠乏症のことが多いので、味覚検査はせずに血清亜鉛を測定するだけで済ませることもあり、その場合どこの科でも可能です。亜鉛欠乏の場合は、亜鉛の入ったお薬を飲むことでよくなります。それ以外の場合は耳鼻科で診断を受けた上で、他の科で治療している病気やその薬などを考慮して治療していくことになります。